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贈与税とは

そもそも贈与とは?

お互いに合意の上で、一方の当事者が、一定の財産を無償で相手方に与える契約を贈与といいます。

AさんからXさんへ、100万円をプレゼントしたら、これは贈与ですね。

相続においては、祖父母から子や孫へ財産を継いでいくケースで、たびたび登場するのが贈与です。死後に、一括して財産を渡すよりも、生前から財産を少しずつ渡しておくことで、結果として節税になることが多いからです。

では、贈与にはどんな方法があるのでしょうか?

贈与税の非課税財産

贈与においては、経済的価値のあるものは基本的に課税の対象となります。ですが、一定の種類はその性質や目的が考慮され、非課税とされています。以下にあげるのはその一例です

●個人から受け取る香典、祝物、見舞金(社会通念上相当なもの)
●子や孫が必要な都度、父母などから贈与される、生活費(結婚・出産費用も含)、教育費(学費・教材費・文具費など)

ふたつの贈与税の課税方式

1.暦年課税(原則)

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ある1年間(1月から12月まで)に贈与を受けた財産の合計額から、基礎控除額<110万円>を差し引いた残高に贈与税が課税されます。

逆にいうと、110万円以下であれば、贈与税はかからないわけですが、これはひとりのかたか、受けた贈与の額ではなく、1年間で譲り受けた贈与の総合計額が基準となるのがポイントです。

たとえば、Xさんは、Aさんから100万円、Bさんから200万円もらったとします。このとき、Aさんの分は110万円以下ではありますが、その年の総合計額で考えるため、Xさんは300万円の贈与をうけたとみなされます。よって300-110=190万円となり、190万円に対して、贈与税がかかります。190万円に税率をかけて納税額を求めることとなります。

ABCさんの3人からそれぞれ50万円ずつ贈与をうけたという場合も、それぞれの金額は110万円以下ですが、総合計すると50+50+50=150となり、40万円分基礎控除額をオーバーします。この40万円に税率をかけて、税額を計算します。

<暦年課税の税率>
その年の贈与の合計額
(基礎控除後)
平成27年1月からの税率
一般税率特例税率
~200万円以下10%10%
~300万円以下15%15%
~400万円以下20%
~600万円以下30%20%
~1,000万円以下40%30%
~1,500万円以下45%40%
~3,000万円以下50%45%
~4,500万円以下55%50%
4,500万円超~55%

※特例税率は、20歳以上の人が直系尊属(父母や祖父母)から贈与を受けた場合に適用されます。

2.相続時精算課税(選択適用)

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父母や祖父母から、子や孫への贈与において、要件を満たした場合に選択できる方式です。この要件は、平成27年1月より、

「贈与をする側(父母や祖父母)は、その年の1月1日において60歳以上

「贈与を受ける側(子や孫)は、その年の1月1日において20歳以上

となっています。

たとえば、ある年に、父から子へ3000万円の贈与があったとします。父からの贈与に、相続時精算課税を適用する場合、特別控除額「2,500万円」を差し引いた残額が贈与税の対象となります。この税率は一律20%です。

つまり、2,500万円までの贈与には贈与税がかかりません。ただし無税になるわけではありません。この制度を利用して贈与を受けた財産は、父が亡くなった時に相続財産に加算して相続税額を計算することとなります。(相続税額の計算の流れについてはこちら

この制度の留意点

●贈与する人ごとに制度を利用するか、暦年課税にするかを選択できます。たとえば、父からの贈与は制度を利用、祖母からの贈与は暦年課税といった具合です。

●いちど相続時精算課税制度を選択すると、それ以降ずっと適用となり、暦年課税に戻すことはできません。

●相続時精算課税制度は、贈与税がゼロ円の時でも、贈与税申告の必要があります。

この制度のメリット・意義

●一度に多額の財産移動が行える点が大きな意義の一つです。

●単純スムーズに財産移動が行えます。相続時に税金はかかりますが、一気に財産の移転を行うことが可能です。

●相続時に加算されるのは贈与時の金額です。そのため将来に値上がりが見込まれる財産ならば、値上がり分の相続税は節税できることになります。

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贈与をうまく利用することで、相続の生前対策として節税をすることができるでしょう。

しかし、贈与も万能ではないため、しっかりと計画を立てて行わなければ、逆に税額が高くなってしまうこともあります。

贈与を行う際には、必ず専門の税理士に相談の上、明確なプランを練り、アドバイスを受けながら実行をしていくことをおすすめします。