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いったい誰に相続の相談をすればよいのか…?

相続の相談先がわからない…

相続は非常にセンシティブ、つまり取り扱いに慎重を要する話題です。

ご想像のとおり、財産がいくらあるのか?、家族構成はどうなっているのか?、年収は?、借金は?など日常生活ではまったく表に出さない情報を利用せねばならない問題だからです。おいそれと誰にでも話ができる話題ではないでしょう。

かといって、ご自身だけで相続のすべてを処理できれば理想的ですが、そうもいきません。相続は、一生に何度も経験することではなく、知識も時間も豊富になければ途中でつまづくことが必至です。(cf:相続ビジネスが拡大する今、税知識のない人たちは損をする)また100人いれば100通りの相続、財産がまったく同じ方などいませんので、ネットで検索するだけで解決するのは至難の業です。

なのにも関わらず、相続はほぼ100%の方に降りかかる問題。誰しもが必ず死を迎えます。

では、いったい誰に相続の相談をすればよいのでしょうか。結論からいえば、メインの相談先として税理士をおすすめします。(もちろんこの記事を執筆しているのが税理士法人だからというのもありますが、それを抜きにしても税理士をおすすめします。私ども以外の税理士でもいっこうに構いません。)では、どうして税理士なのか。順を追って説明していきます。

相続のいろんな相談先

相続の相談先として考えられるのは、各士業や銀行です。

弁護士

国家資格

裁判や訴訟に発展するようないわゆる「争続」の場合に利用されます。

弁護士は、依頼者の立場で、正当性を主張する職業です。徹底的に自分の利を得るため・主張するために親族と争いたい、という強い気持ちのあるお方なら弁護士が適任でしょう。

しかしことを荒立てずに「争続」でなく、きちんと「相続」をしたいというお考えならば最初から弁護士さんのところへ行くことはおすすめできません。

税理士

国家資格

相続税申告の業務は、税理士しかできません。税理士法1条にも税理士は”独立した公正な立場”と記されており、行政と納税者の橋渡し役となる立場となっています。

相続の財産がほんとうに僅少で相続税が発生しないことがわかりきっている場合はとくに出番はありません。ですが、特例等を利用して、節税をする、納税額をゼロにする場合には必ず申告が必要です。(自動的に特例が適用されて、税金が安くなるようなことはないのです。)そのため、自分の場合は特例が使えるのどうかも含めて、税理士にお聞きになることをおすすめします。

司法書士

国家資格

不動産の相続が発生した場合には、不動産登記名義の変更が必要。そのときには司法書士にお願いすることになります。土地や家を相続することは多いので、出番は多といえます。

また、争いごとになっては仕事が進まないため、司法書士の立場として法の順守、中立性や公平性が高い傾向にある点が、争いを主戦場とする弁護士と大きく違う部分でしょう。

行政書士

国家資格

相続については、おもに遺言において出番となります。税理士は行政書士として登録できるため、平たくいえば税理士に頼んでも大丈夫です。(もちろん、行政書士としての業務を行っていない税理士もいますので、よくご確認ください。)

銀行

規模が大きいのがメリットでもデメリットでもあります。

最終的に生じる申告や登記は各士業が行うため、仲介役となる銀行に中間マージンが発生する分、費用が高くなります。一部の富裕層向けと考えた方が良いです。金融商品などを利用する場合も、銀行の話だけでなく、専門家と相談しながら利用をするべきと考えます。

相続相談士

ここ数年で出てきた新しい資格です。相続人と士業の仲介役、相談役となります。国家資格ではなくあくまでも民間法人が実施している資格であり、60分のペーパー試験のみの合格で認可されるため、有資格者が必ずしも相続案件に慣れているとは言い難いでしょう。この資格単体ではなく、他の国家資格と合わせて取得されている方ならば、相談する価値があるとみてもいいかもしれません。

なぜ、相続は税理士なのか?

相続税の申告ができるのは税理士だけ

相続は、申告のみならず、その前後に他の税務(二次相続、所得税、贈与税、)も絡むことがほとんどです。
はじめから税理士に依頼をしておくと、その後に必要な手続きにおいても、事実関係をあらかじめ把握してくれているので財産についてなどの話がスムーズに進んでいきます。
そして、申告業務ができるのは税理士のみと法律で決まっています。

弁護士も税理士としての仕事ができると聞きましたがどうなんですか?

たしかにその通りです。
ですが、分野が違うのです。税理士は相続に関して、財産の把握から申告その後の税務調査まで、首尾一貫して対応するのにたいし、弁護士の方々が専門としているのは相続にまつわる訴訟や争いがほとんどです。

また、職業柄、税理士がお客様の味方でありつつも、税については中立的な立場をとるのに対し、弁護士は常にお客様の正当性を訴えることを是とする考え方が強いです。この職業倫理のずれは、どちらが良いというわけではなく、制度や役割の違いです。
ただ単純に税理士登録だけしていて税に関する実務経験の少ない弁護士の方もいらっしゃいますので、常日頃から税と会計に接している税理士のほうが財産への理解度が高いといわれています。(あくまでも一般的な話ですので、もちろん税や会計に精通している立派な弁護士の方もいます。)

うちは相続税の申告は必要ないのでは?

課税の対象となる方は増えています

相続税は2015年より、課税対象が拡大。以前は、全国で亡くなられた方の4%ほどでしたが、今は10%ほどです。さらに地価が高騰する都市部では2~3人に1人が対象になるといわれています。また、今後の動向としても、相続にさらなる増税が課される可能性もあります。
その逆に、孫の教育資金の贈与など、妥当な理由ならば非課税となる枠も増えるなど、相続税は複雑化しています。税の全体像を知る税理士でなければ、アドバイスは困難を極める状態です。

財産を正確に把握することが肝心

相続の第一歩かつ、一番重要なのは、全財産の把握です。お亡くなりになった後にご家族は誰も知らなかった財産が調査によって発覚するというケースは散見されます。
そして、財産の全容がわかっていなければ、遺産を分割しようにも分けることなどできません。
税理士や会計士は税務と会計の専門家です。俗っぽくいいかえると“お金の勘定”が得意分野なのです。これは他のどの士業よりも突出しています。

「相続税はかからない」と判明するのも立派な相続対策です

相続税の課税対象者が多くなっているとはいっても、全国的にみればまだまだ、課税されない方は多いです。しかし、あなたやご家族の相続に課税されるかどうか、正確に理解されているでしょうか。なんとなく「うちはお金持ちでも富裕層でもないから」という考えが一番危険です。現に相続の紛争の7割は、実際に納税の発生しない方々です。(司法統計年表)そしてその紛争の原因の多くは、財産の把握が不明確であったこと、故人の想いが残された遺族に伝わっていないことが大半なのです。

納税額がゼロ円でも申告が必要!?

「うちは納税がゼロ円になるようにしているから大丈夫」と聞いていた場合も要注意です。小規模宅地の特例など、相続税には数々の特例があり、それらを利用することで単純に計算するよりも、税金が安くなるorゼロ円になるケースも多いです。しかしそれらの特例の利用には申告が必要です。自動に税金が安くなったりはしないのです。特例は勝手に適用されるもの、と思い違いをされている方は非常に多いため、注意が必要です。そしてそれら特例に精通しているのが税のプロである税理士なのです。

相続は人生最後の仕事

80年生きた方なら、80年分の人生が相続に詰まっています。その人生をむげにする様な争いは見たくも聞きたくもありません。生きた証をきちんと繋いでいくために・きちんと引き継ぐために、早めの備えが大切です。

まずは、税理士にご相談ください。現在は多くの税理士さんが初回の相談は無料です。もっと身近に税理士をご活用ください。